増田治療室

ブログ

2020-03-25 23:53:00

言葉が苦手な人からの相談に答える

こんばんは。

院長の増田です。

 

今日は、何年かぶりに「何もしない休日」を過ごしました。1日中、部屋着で過ごし、昼寝をしたり、漫画を読んだり。

そうして気づいたことは、休むって、大事だなぁ、ということ。

 

患者さんにも、基本的に「休息をとらない人は、治りにくいです」と常日頃から伝えていますが、睡眠や体のメンテナンスは十分にしていたので、僕自身は大丈夫のつもりでした。

 

休みの日には、大好きな治療の勉強をしたり、家族との時間、友人との時間、一人で書き物をする時間、やりたいことが沢山あって、楽しいから、あっという間に1日が過ぎてしまって、

「疲れた」という認識がなかったんだけど、僕のちょっとした「違和感」に気づいた妻が、何もしない日を作ったほうがいい、と強くいうもんだから、それなら・・・と、何もしない水曜日を過ごしてみて、はじめて気づいたことでした。

 

・・・

 

さて、今日は最近あった「言葉が苦手な人からの相談」についてのお話です。

 

・・・

 

 

伝えるのが苦手、理解されるのが苦手、それでも伝えようとすると、うまく伝わらなくて悩んだり苦しんだりする。

そうして、自分を責めたり、落ち込んだり、自信を失ったりする。


それはそれでいい。
ただ、そんな人は、一つ知っておくと良いことがある。

・落ちこみはじめたのに気がついたときには、もう落ち込んだ後。
・自分を責めることも、責めようと思う前に責める言葉が浮かんでくる。
・自信は失った後に気がつく。
(自信がどうやって作られるか知らない人は、自信が無いんじゃなくて、自信の作り方を知らないんだけど)


興味深く思うのは、悩んでいる最中の人の言葉。

「落ち込むのを止めたい。」
「自分を責めてしまうのをなんとかしたい。」
「自信をつけたい。」

そうやって、ひとしきり悩みを吐露した後、落ち込む、自信が無い、苦しい、と思っている人は言う。


「ポジティブに生きたい!」
「前向きに生きたい!」って。


僕は微笑む。
そして、問う。

「気がついたら起こってしまっている出来事を、どうやって止めるつもりなの?」


みんな、そんな事考えたことないもんだから、
悩んだような、歯に何か詰まったような顔をして、「うーん、うーん。」と言いながら考え始める。


僕は笑う。
「そんな風に、悩ましい顔しながら考えたって、うまく行かないよ。今まで、散々悩んできた問題なんだ。やり方を変えないとね。」



「さあ、どうしたらいいと思う?君の望みを叶える方法。」



「落ち込むのを止めたい。」
「自分を責めてしまうのをなんとかしたい。」
「自信をつけたい。」


答えはひとつ。



諦めること。


「それは嫌だ。」って?


だってしょうがないよ。出来ないんだから。



君には無理なの。


落ち込むのは止められない。
自分を責めるのも止められない。
自信を失うのも止められない。



こう言われても、きっとピンと来ない顔するだろうね。





「じゃあ、どうしたらいいの!?」なんて、ムキになった顔して言うんだろうね。




わかるよ。



君は、


落ち込んだらダメだし。
自分を責めることも許せないし。
自信があり続けなきゃいけないんだよね。



ここまで言っても、どうしたらいいか?ってのが、わからないんだよね。



それもわかるよ。



言葉って、難しい。





そう、「言葉が苦手な人」って言うのは、僕のこと。



君に伝えるいい言葉、理解を深める素敵な言葉が見つからないんだ。



でも、わからないなりに、めいっぱい考えながら試してる。
僕だって、出来ない人間なんだ。



伝えようとしても、なかなか伝わらなくてさ、時々落ち込んでね。「なんで出来ないんだろう。」なんてつぶやいて、自信を失ったりする。



今までやったことが無いことに取り組んでいるんだから、自信なんて、そもそも持ちようがないはずんだけどなぁ。



不思議だね。



そんなわけで、どうしたら君が前を向いて進めるかを色々考えているんだ。
でも、何度考えても無理なんだ。




だから「諦めること。」って最初に言った。




落ち込むよ。
自分を責めるよ。
自信なんて無いよ。



それで良いと思う。


だって、まさに僕が今、落ち込んで、自分を責めて、自信を失って、それでも考えて伝えようとしているんだから。




だって、まさに僕が、今までずっとそうやって生きてきたんだから。



失敗を繰り返して、身の丈に合わない目標だったんだって、諦めて、もう少しハードルを下げてみたり、まったく違うことに取り組んだり、視点を変えてみてみたり、考え方を変えたり、人に助けを求めたり、何が足りないか考えて学びに行ったり、泣きわめいたり、喧嘩したり、地団駄踏んで叫んだり、




そうして、今の僕がある。



これからも同じ。



そうやって生きてきた道のりは、僕に、



いつも応援してくれる最愛の妻と出会わせてくれた。
何があっても応援してくれる最高の友人に気づかせてくれた。
家族や友人を助けるための手段や知識を与えてくれた。
誰にも真似できない自分だけの感性を与えてくれた。




もう、求めていた物はぜーんぶ手に入ってた。



実は、僕は、君と同じ。


今も、悩んで、苦しんで、自分を責めて、日々を過ごしている。





めいっぱい落ち込もう。それから考えよう。
自分を責めてもいい、だって責めたいんだもん。だから、それから考えよう。
自信を失ってもいい、だって、失われるようなものは、自信なんかじゃ無い。はりぼての自尊心だよ。


本当の自信が持てるまで、少しずつやってみよう。



それを続けていったら、


落ち込む時間が短くなった。
責める時間も短くなった。
自信があるとか、無いとか、考えなくなった。



今まで出来なかったことに挑戦するって、簡単じゃ無いよ。



失敗する。
痛い目にあう。
恥ずかしい思いも、辛い思いもする。


そんなこと、やる前からわかってるんだ。


成功のイメージがわかない。
やったこともないことに、成功のイメージなんて、わくわけがない。


天才じゃ無いんだ。



それでも、こうなりたい。こうしたい。



やったらいい。

 


出来ないまま、あなたに出来ることを探そう。

 


あなたは、あなただけのやり方を見つける。
僕はそれを手伝う。



「そうしたら、出来るようになるの?」




「出来るよ。」



「信じて、努力を続けてみなよ。大丈夫だから。」

 

2020-03-19 23:52:00

メガネの話。

こんばんは。院長の増田です。

先週の半ばから、ヒノキの花粉が飛び始めました。

 

これまでは、黄砂、PM2.5による症状が目立っていましたが、花粉のアレルギー症状(鼻炎、目のかゆみ、頭重感)を訴える方が増えています。

アレルギー症状に対する反応と、それに伴う免疫力の低下で、ぼうこう炎など、2次的な症状も併発して来院される方もいました。

 

アレルギー症状を悪化させないために、自宅でできる自己治療の方法など、来院時にお伝えしています。

その他、食事療法やデトックスの方法、ライフスタイルや予算にあわせたサプリメントなどの+αのアドバイスを個別にしています。

 

継続して来院している患者さんで、1年くらい水のとり方や、食事に取り組んでいる方は、今年は花粉症の症状がない、または軽減してラク、という感想もたくさん頂いています。

 

いますぐ症状を軽減する対策をしながら、無理のない範囲で、体内の環境を整えていくことが、花粉の時期に限らず、生きる力(自然治癒力、免疫力、活力)につながっていくことを、肌で感じています。

 

アドバイスをご希望の方は、個別にご相談ください。

 

・・・

 

今日は、メガネのはなしから、90分コースの一部をお伝えします。

 

・・・

 

人は思い込みの世界を生きている。
思い込みは幼少期からの生き方によって作られる。




キレイなのに汚く感じるとか、なんだか嫌な感じがする、とか、
実際に汚れがどの程度か、とか、不快な物が何か、とか、明確になっていないにもかかわらず、その感覚を感じる理由はなんだろう。


人によって違いはあるけども、自分のイメージを、物や人、に投影している場合がある。

事実とは受け取る物。
思い込みは投射する物。


そう考えるとわかりやすいかもしれない。


イメージするなら、
人の頭がプロジェクターのようになっていて、さながらプロジェクションマッピングのように、目の前の現実に妄想を投射しているようなもの。

ただの白い壁に、自分の思いや妄想を投射して、ああだこうだと言っている。


これが、今自分自身、あなた自身に起きていること。


ありのままを受け取ろうとしたとき、世界はそのままの姿であなたに与えられる、
こうあってほしいという願望を世界に投射したとき、世界はその願望を投影する。

その願望の投射は、
人は優しい、と言う思い込みの元にみれば、優しさが際だった世界に見える、
人は汚い、という思い込みの元にみれば、汚さが際立った世界に見える

あなたのプロジェクターが、目の前の物や人に、こうあるべき、こうあってほしい、というフィルターをかける。



本当のところは、汚いもキレイも、優しいも厳しいも無くて、

ただ、事実があるだけ。


汚さというのは、細菌の数かもしれないし、醤油のシミかもしれないし、沁みに見えるなにかの模様かもしれない。

事実の確認をしてみよう。自分が汚いと思い込んでいるそれは実際なにものなんだろう。自分がやさしい、と思い込んでいるそれは実際、なにものなんだろう。


プロジェクターで投射する妄想は人それぞれ。
自分のセルフイメージを無意識に世界に投影していることに気がつきたい。


自然界に投影する分にはいいかもしれない、
木や土が優しく感じたり、太陽が微笑んでいるように感じたり、

けれど、それを人間に投影するとどうなるだろう。


優しくあるべきなんて妄想をかけられてしまうと、優しくないと思っている人からしたら不快でたまらないだろう。

一緒にいるだけで不愉快に感じるだろう。


もっともこうあるべきという投射をしてくる最初の人間は間違いなく両親で、
元気でいなければならないという投射、優しく育って欲しいという投射、社会不適合者になって欲しくないと言う投射(言い換えると常識にそって生きて欲しい)。

それを受けた子供は、そういったフィルターを持って育っていく。
そうして、無意識に、人に対しても「こうあるべき」という何かの生き方を投射して生きていく。


その無意識に世界に投射している自分の思い込みが、目の前の人や、社会と相容れないときに感情的な問題が起こる。


まずは、自分が投射している映像がどんなテーマで表現しているか知ること、
方法はとても簡単、現実を見ること。起こっている事実を確認すること。


「あいつが気に入らない」、とか、「許せない」とか、「ありえない」とか、「いつも我慢させられてる」とか、「迷惑だ」とか、


言っている人、それ、自分が問題を引き起こしているんですよ。
と言われて、信じられますか?


言い換えると、
自分の無意識に投射している世界観にそぐわない人間を「排除」しようとしているから、「反発」が起こるんです。

プロジェクターを使うのを止めれば、目の前の不快な出来事が自然と無くなりますよ。ということなんです。




さて、投射しているということは、投射装置が体にあると言うこと、それは体のどこにあるだろうか?

レンズ、光を屈折させる物、
そうなると、眼しか考えられない。

視神経は電気回路で映像信号を送り、脳というコンピュータが映像を編集する。

北野ブルーなんていう映像手法があったけれど、
おそらく人は、それぞれの脳の映像手法を使って世界を修飾しているのだろう。

世界の見方の癖みたいなもの。


そうすると二つの視点が見えてくる。

映像を受け取る際の処理の癖による問題(現実、他人の認識とのズレ)と
こうあってほしいという世界への願望による投射。


相手に嫌な感覚や感情を与えてしまう時は、大抵相手を望むとおりに動かそうとしている。

考えてみよう。


90分コースでは、こうした自分自身が起こしている無意識の現実について取り扱っています。


人生は、全て自分の望み通り。


気がついていない自分の望みに気つき続けること。
夢を叶え続けること。


やればやるほどに、深まり続ける幸福な道がそこにある。

 

2020-03-17 11:11:00

産後の腹直筋離開

こんにちは。

院長の増田です。

 

 

今日は、産後の体のケアについてお話しします。

 

先日、出産後に「腹直筋離開」と言われた患者さんが来院されました。
腹直筋離開という言葉は、あまり聞いたことがないかもしれません。

腹直筋離開とは、

左右に割れた腹筋の真ん中に、白線という つなぎ目の部分があります。
その部分が大きく左右に引き延ばされ、開いてしまうことを言います。

妊娠中は、リラキシンというホルモンが分泌され、腹部が引き延ばされやすくなります。さらに、胎児の成長とともにお腹は大きくなり、白線は引き延ばされます。

通常であれば、産後の体は少しずつ産前の体へ戻っていき、数ヶ月するころには、お腹に力も入るようになり、体のラインも本来の形に戻っていきます。

しかし、腹直筋が大きく引き延ばされたまま戻らない場合があります。これを腹直筋離開といいます。


腹直筋が離開するとどうなるのか?というと、

お腹を引き締める事が出来なくなるので、体幹が不安定になります。

体幹不安定から来る症状は、

 

・腰痛

・お尻の痛み

・肩こり、頭痛

・疲れやすい、だるい

・力が入りにくい

・イライラする

・不安になる

etc

多岐にわたります。



腹直筋離開の確認の方法は?

1・仰向けに寝て膝を立てる
2・おへそを見るように頭を上げる
3・おへその下あたりを触ってみる
4・筋肉が左右に分かれて真ん中に柔らかい部分があり、そこに触れた指が2本以上入りそうなら、腹直筋離開と考えられます。


腹直筋離開の治し方は?

エクササイズが基本ですが、腹筋はNGです。
大きく動かす運動は、腹直筋離開を悪化させる可能性があります。

ドローインを初めとするお腹を引き締めるような呼吸法がオススメです。



産後の調整に関して、以下の症状が当てはまる方には、治療をオススメしています。

腹直筋離開や骨盤の歪みと関連する症状
・腹筋に力が入らない
・何をしても疲れてしまう
・常にだるい
・朝起きられない
・腹筋に触れると穴が開いているような部分がある
・だっこをしているとすぐに腕が疲れてしまう
・体の節々が痛い
・立ったり座ったり、動くのが辛い
・病院や助産院などから指示された体操をしても治らない
・力の入れ方がわからない
・おへそが横に開いている


産後の骨盤の歪みが関連する症状
・座っていてお尻が痛い
・足を崩さないと座れない
・片側でしか抱っこできない
・膝や足が痛い、疲れやすい
・尿漏れ


実際の治療は、どんなことをするのか?というと、

 

骨盤の歪みの原因となっている問題を、検査、治療します。


出産時の歪みの原因には、出産時の骨盤の歪みだけではなく、ぐっと痛みをこらえて噛みしめたことで起こる顎の歪みや、眼をぎゅっとつぶり続けた事による眉間の緊張、力みから来る肩や首の緊張、なども関係しています。

産前からの歪みの原因には、体の使い方(座り方の癖、立ち方の癖、寝方の癖)や、骨盤内の癒着、胎児の圧力が関連する骨盤や肋骨の歪み、などがあります。

骨盤はもちろんですが、首や眼、顎の緊張は、全身症状と関係しているので、精密な検査が必要です。


腹直筋離開の治療は、骨盤や、肋骨の歪みを整えること。

加えて、離開部分を圧着しながら、腹部の筋肉と骨盤~下肢の筋肉を連動して使えるようにリハビリを行います。

骨盤の歪みは、腹筋に力が入りにくくなる原因になるので先に治療し、その後リハビリになります。

治療後は、体幹が安定し、座ったり立ったりが楽になり、疲れにくくなります。


治療の回数は?

離開の程度や、骨盤の歪み、その他の合併症状の有無にもよりますが、3回~5回で卒業になる方がほとんどです。

 

 

産後に腹直筋が離開したままの方は、力が入りづらい中、育児や家事に取り組んでいるため、産後の不調が少ない無い方に比べて、大きく疲労しています。
ですが、「産後の不調はこんなもの。」と思いがちです。

 

今回、来院された患者様も、一人目を出産した時から腹直筋が離開し、その状態で家事、育児をしながら、2人目を出産された後、どこに行っても治らないというご相談で、来院されました。

 

僕は、出産したことがないので、その大変さを、リアルに感じられるか?といえば、わからないことの方が多いですが、これまでたくさんの人の体をみさせてもらってきて、思ったことは、

改めて、女性ってすごい力を秘めているんだな、と感じました。よく今まで、この状態で頑張ってこられたなと、本当に頭がさがる思いです。

 

腹直筋離開と言われても、何が問題で、どうしたら良いのか、わからない方も多いと思います。

治療をすることで、体が楽になると、気持ちも少し楽になったりします。

そうでなくとも、体力勝負の家事・育児ですから、赤ちゃんのためにも、自分のためにも、何か不調を感じる時には、体の調整をしてあげてください。

 

海外では、出産直後から、赤ちゃんやお母さんへの治療が行われているところもあるそうです。

日本では、医療機関内で治療家がサポートするという施設は、ほとんど無いですが、一部の医師、助産師の方が徒手療法を学び、実践されてるようです。

 

もっと、このようなサポートが当たり前になっていくと良いな、と思っています。

 

2020-03-05 23:51:00

夫が思い通りに動かない主婦になったつもりで書いてみました。

院長の増田です。

90分コースで扱う内容は、多岐に渡りますが、例えばこんなこと・・・

 

「夫が思い通りに動かなくて、イライラしてしまう」 という状況を例に、主婦の気持ちを想像して書いてみました。

 

・・・

 

夫がちょっとしたことをイチイチ指摘してくる、苛立つことばかり言ってくる。

あれやってないね。とか、あれどうなった?とか。

言われると腹が立つような、細かいことばかり。


普段まったく鈍感で気にしないのに、昨日に限って、ゴミの日だってことに気がついて、「なんで今日、ゴミまとめてないの?」なんて言われる。


イラッとしたので、「こっちは家事から子供のことから、色々忙しいんだよ! やりたいけど、出来なかったんだよ!

そんなこと言うならお前がやれ!  家事なんてほぼ、見てるだけなのに、ちょっと手を抜いたときに、指摘してくるな!」

と言ってやった。


なんなら、過去にさかのぼって、家事をやらないことや、子育てに非協力的なこと、仕事だけして家のことを考えてないこと、実家の両親の間に入ってサポートすることも無く、ほったらかしなこと。いろいろ言いたいことは山ほどある。

そして、夫が自分自身のことはしっかりやってるか?と言ったら、そういうわけでもない。

たいして顔も稼ぎも良くないくせに、でかいことばかり言って、「俺の稼ぎで食ってる。」だ? それをとったらお前はただのカスなんだよ! 

そもそも、夫の稼ぎが少ないから、私が子供抱えて働いてんだろうが! 取り替えたい浄水器も、汚れたカーペットもそのままなんだろうが! 

買えば良いだって? 子供の学費も家のローンもあって、こっちはギリギリでやりくりしてるんだよ!

言いたいことは、言い出せばキリがない。本当なら、もっと言っているところだけど、そんなに言い過ぎても悪いかな、と思って、目をつむった。


はずだった。
夫の、次の一言が出るまでは。

 



次の一言は、「昨日、ゴミ出し、俺がやったし。」だった。


私は、ついにキレた。


たまたま家を出るときに、玄関に置いてあったゴミを「移動させた」のを、「俺がやった。」だって?
飼い犬の餌も「俺がやった。」だって?

ふざけんな、お前がやったことの何十倍の仕事をこっちは抱えてんだよ!ぼけ!

偉そうにしてないで床でも拭け、このカス!

そもそも、そのゴミも分別したのは、私なんだよ!お前が不燃ゴミも、可燃ゴミもわからず一緒にゴミ箱に突っ込んだものを、時間かけて分別してんだよ!

いつになったら、さけるチーズがプラゴミだってわかるんだよ、ボケ!

どっちでも燃えるから気にしない!?

お前は気にしなくても、町内会の人が気にするんだよ!隣の家の人だって気にするんだよ!

なんなら回収しないパターンだってあるんだよ!

やったことも無いくせに、でかいこと言うんじゃねええええええ!!


そもそも飼い犬もお前が飼うって言ったんだよ!本来餌を毎日やるのもお前だし、病院に連れてくのも、お風呂もドライヤーも、お前の仕事なんだよ!

餌代も病院代もトリマー代も、お前の小遣いからやるもんなんだよ!

会社の飲み会に参加できないとか、関係ねえんだよ!子供の教育にいいってお前が言ったけどな!

子供が動物アレルギーだってわかって、結局触れねえんだよ!お前のせいで、やることなすこと、全部うまくいかねえええええええんだよおおおお!!!




こんな話が、世の中には意外とたくさんある。
読んでスッキリする人がいるとしたら、きっと同じような悩みを抱えたことがある人だろう。



そんな夫婦の関係性で生活していると、次第に日々の表情は険しくなり、笑顔を忘れ、笑うのは子供を見るときだけ。

夫を同じ人間だとは思えなくなる。


そしていつしか、夫をゴミのように扱う。良心がある人は、不満を抱えながらも人として扱う。

扱いはゴミでも人でも、腹が立つことはあるから、その時はご飯をほったらかして出かけたり、へそくりで買い物したり、ちょっとした嫌がらせをして憂さ晴らしをしている。



この話には続きがある。



そんな日々がもう20年続いている。
20年経って、心を凍らせるのは得意になった。女として、ちやほやされる時期はとっくに終わってしまった。

肩は凝るし、腰も痛い。
趣味も無い。

いつか、白馬の王子様が現れて、私をさらっていってはくれないだろうか。などと夢を見ることも無くなった。


救いは子供だけ、だったのに、大きくなってからは、子供にかまうほど、避けられるようになった。

私は、いったい、この結婚生活で、何をしたかったのだろうか。

 

 

・・・


不平不満、愚痴で頭の中をいっぱいにして、家族のために、いろんなことを我慢し続けた先の未来に、ある日突然、急展開して幸せが待っている、なんて話は、聞いたことが無い。

どうしたら、この無限ループから抜け出して、当たり前の日常の中に、幸せを感じることができるだろうか?

 

 

・・・

 

 

不平不満や愚痴、人を責める気持ちが頭に浮かぶ人は、実は、とっても頑張っている人。

頑張っているのに、自分を認めていない人。


不平不満の出所が、実は自分にあるんだ、ということを理解して、今まで自分自身がよく頑張ってきたんだ、ということをしっかり認めて、私はよくやってきたなぁ、と心の底から思えるようになると、途端に周囲の人が優しくなる。


悪気無く、心を串刺しにし続けてきた、パートナーからの攻撃がピタッとやみ、サポートしてくれるようになる。

素直な思いを表現してくれるようになる。

 

 

・・・

 

 

自分に対する、周りの人からの態度は、実は、自分が自分にしている態度と同じだったりする。

だから、まず一番に見てあげるのは、自分の中。

そんな風にして、自分の内面に目をむけていくと、無意識に持っている暗黙のルールに気づくことがある。

 

たとえば、頑張ってきたことを「認められない」人によくあるのは、

 

これくらい出来て当たり前、とか

妻として、◯◯しなければいけない、とか

何か条件を満たさないと、自分には価値がない、とか・・・

 

大抵は、両親の生き方に関連した、「~ねばならない。」という思い込みが、邪魔をしている。


上の夫婦の会話の例で考えてみると、

女は◯◯しなければならない、完璧に家事が出来て当たり前、という思い込みを持っている妻が、それを果たせない自分は価値がない、と思い込んでいる。

実際は、毎日本当によくがんばっているのに、その頑張りを認めない、という妻自身に対する態度が、そのまま夫からの妻への態度として表現されている。

妻が、自分の内面に目を向けて、「私って、本当によく頑張っているわね。いつも、ありがとう。愛しています。」と、頑張りを認めて欲しい自分に気づいて、しっかりその自分を見て、抱きしめてあげると、自然と周りの人からも大切にされるようになる。

 

そして、無意識に刷り込まれた「〜ねばならない」を、一つ手放して、「何も完璧にできなくても、十分に夫から愛される私」を許可できると、夫はいつだって気持ちよく助けてくれるし、

感謝や労いの言葉、表現も出てくるようになる。

 

自分とのパートナーシップが、うまくいくと、目の前のパートナーや家族との関係も、もっと上手くいく。

いつだって、幸せの鍵は、自分が持っている。


自分を大切に。
自分に優しくなれると、頑張っている自分も、苦しんでいる自分も、見える。努力してきた自分も見える。どうにもならなくなって、絶望していた自分も。

どんな自分も、許せる。愛せる。


そうすると、感情はやわらかく、穏やかになる。

 

ひとつ、気づくたびに、どんどん自由になっていく。

世界は、いつもやさしい。

 

そんなことに気づいていくのが、90分コースの醍醐味の一つです。

2020-01-16 23:50:00

育児の本

院長の増田です。


今日は本の紹介です。

一般的な育児の本とはちょっと違って、昭和の整体師、野口晴哉著の「育児の本」
昭和44年が初版のかなり昔の本です。

ですが、内容は現在の育児の本よりも、とても感覚的な内容で、当時としては画期的なものでした。

これは、序文にある野口晴哉の言葉です、

この書は、今から10年前の記録をまとめたものである。~
もっとも良かったと思うことは、胎児の話しかけということであった。逆子の時など「オイ、君、それは逆さだよ。」と話しかけるとグルリと廻る。時には鈍い子もいたが、大部分はそれだけで正位になった。~
百人を超した頃には、鈍いのは子では無く母体だと言うことも判った。~


大分省略しましたが、
体の感覚に対して言葉や、感覚で働きかけることだけで、ほとんどの問題が無くなってしまうのです。


実際、僕自身も、
子供に限らず、患者さんでも、触れながら体に対して問いを出すと、答えが反応として帰ってきます。

いいのか、だめなのか、待つことが必要なのか、それとも問題と思っていること自体が的外れなのか。

鈍い人はわかりません。
感覚の鋭い方は、ご自身でも体の反応に気がついています。

それでも、自分の体との付き合いが長くなってきて、食べ物や運動、体の欲求に 「耳を傾ける生活」 が当たり前になってくると、だんだんと繊細に感じられるようになってきます。

(自分のしたいこと、表現したい感情、動かしたい体の部分、等)

 

実際、僕が柔道整復師になった当初は、患者さんの体を触っても、どこに硬結があるのか?わからない、という状態からのスタートでしたが、ひたすら毎日、自分の体と向き合い、対話し、患者さんの体と向き合い、対話し、勉強し、実践し、検証し続けてきた結果、今は随分とたくさんのことが、分かるようになってきました。

 



我が家でも、子育てが始まり、妊娠中から赤ちゃんの状態に気を配り、話しかけ続けてきました。

結果、生まれた今、周りの同じ月齢の子と比べても驚くほど意思表示がはっきりとわかりやすく、情緒の安定した子になっているようです。

 


産前の治療、産後の治療もしていたことも理由の一つですが、もっとも大切なのは、コミュニケーションをとり続けていることなのだろうと思うのです。

このコミュニケーションは、他人とのコミュニケーションはもとより、自分の感覚とのコミュニケーションも含みます。

あれが食べたい、あれがしたい、なんだかスッキリしない、あれはやりたくない、等。



ある日のこと、泣き止まない我が子に困り、何故泣いているかを考えていて、子供には理由がなさそうで、

自分の状態、妻の状態をチェックしたところ、夫婦でバランスを崩していた事に気がつきました。

その前に、難しい患者さんと話をしたことが原因でした。

崩れていたバランスを治療すると、すっと子供が泣き止みました。

 


親の不調に反応して、子供が泣いていたのでした。


こんな事が、たびたび起こります。
大抵は、親自身の問題を子供が伝えてくれているのです。


子供との関わりの中で、より多くのことに気がつき、伝えられるように、そして、より子供の伝えてくれるメッセージを受け取れるように、もっと繊細に、注意深く、やさしくなれたら、と日々思っています。

 


課題は山積みです。


目の前で、すやすやと気持ちよさそうに眠る我が子の顔を見て、こんな表情でいつも過ごせるように、家族の健康に、もっと繊細に関わろうと思うのでした。

 

 

また気づいたことがあったら、シェアします。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ...